こんにちは、総合診療医の秋山です。ここ最近のリモートワークやデジタルデバイスの使用増加により、眼精疲労に悩む方が増えています。特に、長時間のパソコンやスマホの使用が当たり前となった現代生活では、目の疲れだけでなく、全身に影響が及ぶことも多いです。この記事では、眼精疲労を和らげるための効果的なツボ3つを紹介し、さらに鍼灸治療がどのように全身の不調を改善するのかを解説します。
この記事を書いた人
鍼灸院Lapis Three代表 秋山貴志
眼精疲労とは?
目の疲れは、目のかすみ、光がまぶしく感じる、瞼が重くなるといった症状が中心です。目の症状にとどまり休息を取ることで改善されることが多いです。
一方、眼精疲労は、目の痛みや頭痛、肩こり、自律神経の乱れ、不眠、息苦しさ、さらにはメンタル面の不調(うつ病など)まで及びます。眼精疲労は心身のバランスが崩れる状態で、目の不調だけでなく全身への影響が深刻です。また、目を休めたからといってすぐには改善しません。
眼精疲労の医学的な原因
眼精疲労の原因には、さまざまな要因が絡んでいます。以下の通り、主に目のトラブルや生活習慣、さらには病気や薬が影響を与えることがあります。
<目のトラブル>
- ドライアイ: 涙の分泌不足により、目の表面が乾燥し疲労を蓄積。
- 目の酷使: パソコンやスマホの長時間使用による筋肉の疲労。
- かくれ斜視: 視覚調整の負担が増加。
<生活習慣>
- 仕事や学校のストレス: 精神的な負担が目に影響を与えます。
- 睡眠不足: 目の疲労回復が遅れます。
- 悪い姿勢: 首や肩の緊張が目に負担をかけます。
<目の手術>
- レーシック、ICL、白内障術後: 手術後の回復過程で目に負担がかかる。
- 美容外科的な手術: 目の周りに施術があった場合、眼精疲労を引き起こしやすいです。
<アレルギー>
- 花粉、ハウスダスト、コンタクトレンズ: アレルギー反応による目のかゆみや炎症。
<病気>
- バセドウ病や重症筋無力症、白内障・緑内障: 目に関連する疾患が眼精疲労を引き起こす。
<薬>
- ベンゾジアゼピン系の安定剤・眠剤: 目の機能に影響を与える。
眼精疲労を悪化させる日常習慣とは?
眼精疲労を引き起こす要因には、以下のようなものがあります。
<日常習慣>
- 長時間のデジタルデバイス使用: パソコンやスマホの画面を見続けることで、目のピント調整機能が過剰に働き、疲労が蓄積します。
- 不適切な照明環境: 暗すぎたり明るすぎる環境は目に負担を与えます。
- まばたきの減少: 集中しているとまばたきが減り、目が乾燥します。
<食生活>
動脈硬化を引き起こす食生活は、目の血流不全を起こし眼精疲労を引き起こしやすくします。オメガ3脂肪酸が豊富な食事は、目の健康に良いとされています。炎症を抑え、涙液の質を改善し、ドライアイや目の疲れを軽減します。
<睡眠不足>
睡眠不足も眼精疲労を悪化させる大きな要因です。十分な睡眠が取れないと、目の疲労回復が遅れ、目の乾燥やかすみ目がさらに悪化することがあります。
なぜ鍼灸が眼精疲労に効果的なのか?
引用:急増する眼精疲労
鍼灸治療は、眼精疲労に対して多角的に効果を発揮します。
目の周りや首肩頭の筋肉への作用
後頭下筋群は、首の後ろに位置し、頭を支えると同時に視覚のピント調整にも関わる重要な筋肉で、「第2の眼筋」とも呼ばれます。これらの筋肉が凝ると、視覚作業に影響を与え、眼精疲労を悪化させる原因となります。
鍼灸は、後頭下筋群の緊張を解消し、血流を改善することで、目の疲労や頭痛を根本から和らげる効果があります。この筋肉の疲労回復に役立つことで、目の負担も軽減されます。により、筋肉の緊張が緩和され、眼精疲労に伴う痛みや不快感が軽減されます。
引用:オアシスはり灸治療院
自律神経への作用
鍼灸は、自律神経を整える効果があり、目の疲れだけでなく、精神的な不調や不眠の解消にも役立ちます。眼精疲労が体全体に与える影響を和らげるため、心身のバランスを回復させることができます。
眼精疲労の原因となるベンゾジアゼピン系薬剤の減薬効果
ベンゾジアゼピン系の安定剤や睡眠薬は、眼精疲労の原因となることがあります。鍼灸治療は、薬剤の副作用を軽減し、減薬をサポートすることで、目の健康を保つ効果も期待できます。
眼精疲労を和らげるツボ3選!
引用:日本経済新聞
眼精疲労を改善するためのツボを3つ紹介します。これらのツボを押すことで目の疲れや頭痛を軽減できます。
晴明(せいめい): 目頭に位置し、目の疲れや痛みに有効。
攅竹(さんちく): 眉の内側にあるツボで、目の疲労や頭痛を和らげます。
合谷(ごうこく): 手の甲にあるツボで、全身の血流を改善し、目の疲れや肩こりにも効果的です。
眼精疲労予防の日常ケア
眼精疲労を予防するための日常ケアには以下の方法があります。
- 20-20-20ルール: 20分ごとに20フィート(約6m)先を20秒見つめて目を休める。
- モニターの位置を顔より低く: 目の乾燥を防ぐために、モニターを低めに配置。
- 正しい姿勢: 首や肩に負担がかからない姿勢を心がける。
- エアコンと加湿器の使用: 室内の湿度を適切に保ち、目の乾燥を防ぐ。
- 自然と触れ合う: 定期的に屋外で自然と触れ合うことでストレスを解消し、目の負担を軽減。
- ブルーライトに注意: ブルーライト自体は眼精疲労に直接影響しないが、不眠を引き起こし、結果的に目に負担がかかることがあります。
まとめ
眼精疲労は単なる目の疲れではなく、全身に影響を及ぼす深刻な問題です。ツボ押しや鍼灸治療を活用して、目の疲れを根本から改善し、健やかな生活を取り戻しましょう。
Lapis Threeでは、眼精疲労の治療において、目の周りや首肩の筋肉の緊張をほぐすことに加え、心のケアにも重点を置いています。自律神経を整える施術を通じて、目の疲れだけでなく、精神的なリラクゼーションを提供し、総合的な健康をサポートします。
予約方法
お電話・Web予約・Lineからご予約ください。