こんにちは。今回は、パソコンやスマートフォンの長時間使用が当たり前となった現代社会で増えている「眼精疲労」の症例についてご紹介します。特に、首や頭の筋肉、さらには神経のトラブルが関わるケースにどのようにアプローチしたのか、具体的な経過も含めてお伝えします。同じような症状でお悩みの方の参考になれば幸いです。
症例情報と症状
患者情報: 20代女性
主訴: 右目の奥が痛む、目を閉じると頭痛がする
症状の特徴:
- 1か月前から発症
- 朝は症状が軽く、夜になるにつれて悪化
- 頭の真ん中あたりが締め付けられるような痛み
症状から単なる「疲れ目」ではなく、身体全体のバランス崩れが原因となっている可能性を考えました。
治療のポイント
目の疲労だけでなく、以下のような要素にもアプローチしました。
- 首肩の血流促進と筋緊張の解消:
長時間のデスクワークやスマホの使用によるコリを緩めることで、血流を改善。 - 後頭下筋群の緊張解消:
頭部と首を繋ぐ筋肉である後頭下筋群が緊張すると、目の奥の痛みや頭痛に繋がります。 - 三叉神経のトラブル解消:
三叉神経は顔面全体に広がる重要な神経です。この神経の緊張が目の不快感や痛みに関与することがあります。


(引用:オアシス鍼灸治療院。プロメテウス)
施術経過と効果
1回目の施術:
施術後すぐに「目の周りが軽くなった」と感じられましたが、残念ながら効果は1日で消失しました。
2回目の施術:
目元の攅竹(さんちく)というツボに置鍼を行い、さらに後頭下筋群へのアプローチを強化しました。その結果、効果が1週間ほど持続しました。
3回目の施術:
仕事にも支障が出なくなり、目の不快感も大幅に軽減したと報告がありました。
4回目以降:
症状が安定したため、メンテナンス目的で月1回の施術ペースに移行しました。
考察
今回の症例では、眼精疲労が単なる目の問題ではなく、首・肩・頭部の筋緊張や三叉神経の影響が強く関与していたことが重要なポイントです。
特に後頭下筋群のコリを解消することが症状改善に大きく寄与しました。この筋肉群は、PC作業中の姿勢不良によって緊張しやすく、目や頭痛の原因にもなります。
また、攅竹というツボへの置鍼が目周りの緊張緩和に有効であった点も印象的でした。現代社会において「ただ目薬を差すだけ」では改善しない眼精疲労が増えているため、身体全体を包括的に診るアプローチの重要性を改めて感じました。
まとめ
同じような症状でお困りの方も、根本的な原因にアプローチすることで改善が見込める場合があります。目の疲れが頭痛や肩こりとセットで起きる場合は、目そのものだけでなく、首や頭部、さらには神経の問題にも着目することが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからも健康情報や施術経過について発信していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
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