こんにちは!今回は、日常生活の中で突然感じる腰や足の痛みについて、一つの症例をご紹介します。腰痛や坐骨神経痛は多くの方が経験する症状の一つですが、原因や状態によって適切なケア方法は異なります。このブログでは、実際の患者さんの症例を通して、原因の考察や治療の方針をご説明します。
今回ご紹介するのは、30代女性の患者さんです。特に思い当たる原因がない中で、突然腰やお尻、足に痛みを感じるようになったとのこと。このケースから見える、症状の背景と改善のアプローチについてお伝えしていきます!
患者情報
性別・年齢:30代女性
主訴:腰を動かすと痛い、坐骨神経痛かもしれない
症状の詳細:
- 5日前からお尻から足先にかけて痛みを感じるように
- 歩いている時は痛みがなく、日常動作が制限されるほどではないが、動き始めに痛む
- 症状が出た初日より軽減しているが、右側の痛みが特に強く、左側は無症状
- 2~3年前にぎっくり腰の経験があり、それ以降は特に大きな問題はなかった
初期評価
今回のケースでは、動作開始時の痛みや右側に限られた症状がポイントです。お尻の筋肉、特に梨状筋の硬さが、坐骨神経を圧迫している可能性があると判断しました。さらに、既往歴であるぎっくり腰の影響で腰全体の筋肉のバランスが崩れ、負担がかかりやすい状態であったことも要因の一つと考えられます。
治療方針
治療の目的は、梨状筋の緊張を緩和し、坐骨神経への圧迫を軽減することです。また、腰全体の筋肉バランスを整えることで、再発の予防も視野に入れています。具体的には、以下のアプローチを行いました。
- 腰部全体の筋緊張を緩和する施術
お尻だけでなく、腰全体の筋肉の硬さをほぐすことで負担を軽減します。 - 梨状筋への重点的アプローチ
坐骨神経の通り道にある梨状筋を緩めることで、神経痛様の症状を軽減させます。

治療経過
1回目の施術
初回は、腰部全体の筋緊張を緩和し、特に梨状筋の硬さにアプローチしました。施術後、前屈時の痛みが軽減したものの、まだ痛みが残る状態でした。そのため、週に1回のペースで継続的に施術を行う方針としました。
2回目の施術
2回目は、腰や梨状筋に加え、足のツボである委中(いちゅう)、承筋(しょうきん)、承山(しょうざん)、**崑崙(こんろん)**に鍼を置き、さらに坐骨神経の緊張緩和を図りました。この施術後、腰の痛みがさらに軽減し、動作時の痛みも大幅に改善しました。
3回目の施術
3回目は2回目と同様の施術を実施。施術後には痛みが完全に消失し、動作時の不快感もなくなりました。
3回の施術を通して、梨状筋や坐骨神経周辺の緊張を緩和し、症状の根本改善を図ることができました。適切なツボへのアプローチが効果的であることが確認できた症例です。引き続きセルフケアや姿勢改善を指導し、再発予防に努めていきます。
考察
今回の患者さんのように、日常生活の中で突然痛みを感じるケースでは、以下のようなポイントが重要です。
- 梨状筋症候群の可能性
梨状筋の硬さが坐骨神経を圧迫し、痛みが足先まで広がる神経痛様の症状を引き起こしていると推測されます。この症状は、日常の動作や姿勢の癖によって引き起こされることも多いため、全身のバランスを考慮したアプローチが必要です。 - 既往歴の影響
過去にぎっくり腰を経験していることから、腰部周辺の筋肉や関節が負担を受けやすい状態にあると考えられます。再発を予防するためには、治療だけでなく、姿勢の改善やセルフケアが重要になります。 - 早期の対処がカギ
症状が軽度のうちに適切なケアを行うことで、悪化を防ぐことができます。今回のケースでも、梨状筋を緩めるアプローチを早期に行ったことで、症状の軽減が期待できます。
おわりに
腰痛や坐骨神経痛のような症状は、生活習慣や筋肉のバランスが深く関係しています。「なんとなく痛むけど、歩けるから大丈夫」と思って放置すると、悪化する可能性もありますので、早めのケアが重要です!
今回の患者さんの場合、治療を重ねることで症状の改善が見込めると考えています。また、セルフケアや日常生活での体の使い方にもアドバイスを行い、症状の再発を防ぐためのサポートを続けていきます。
今後も、痛みや不調に悩む方に役立つ情報をお届けしていきますので、ぜひ参考にしてください!