「緑を見ると目が良くなる」と言われることがありますが、実際に緑が目や視力にどのような影響を与えるのかご存じでしょうか? また、緑色のノートを使うと視力が改善し、集中力が上がるという説もありますが、科学的な根拠はありません。本記事では、緑がもたらすリラックス効果や、視力ケアにおける実際の影響、さらには鍼灸の可能性について解説します。
この記事を書いた人
鍼灸院Lapis Three代表 秋山貴志
緑を見ると視力が良くなる? 遠くを見ることとの関係
結論からいうと「緑を見ることで視力が直接的に良くなりません。」しかし、この説が広まった背景には、「遠くを見ること」の重要性が関係しています。
遠くを見ることの重要性
日常的にパソコンやスマートフォンの使用時間が長い現代では、近くを見続けることで目のピント調節筋(毛様体筋)が疲労しやすく、仮性近視や眼精疲労が増加しています。遠くを見ることで毛様体筋がリセットされ、目がリラックスした状態を取り戻せます。
- 推奨方法:20分作業したら20秒遠くを見る「20-20-20ルール」を実践することで、目の負担を軽減できます。
ちなみに緑が視力にいいと言われるようになったのは、森林や自然風景を見ることで自ずと遠くを見るため、視力ケアにいいと言われるようになりました。
視力や集中力を保つために絶対に行いたい習慣
結局は、近い作業をする時は定期的に遠くをみることが目のケアには重要です。そこでオススメしたいのが
- 20-20-20ルール:20分作業したら20秒間、約6メートル以上の遠くを見る。
これを意識することで目の疲れはかなり軽減できるでしょう。ぜひ身につけたい週間です。また中には「緑のノートを使うと視力が良くなり、集中力が向上する」という考えをお持ちの方がいますが、この説には科学的な根拠がありません。緑色にはリラックス効果があるため、心理的な安定感をもたらす可能性はありますが、それが目の構造や視力改善、さらには集中力向上に直接影響を与えるわけではありません。
緑色のノートや視覚的な色に過度の期待をせず、視力ケアには生活習慣を整えることが大切です。
緑を見ることで得られるリラックス効果
とはいえ、緑色には心身をリラックスさせる効果があり、副交感神経を優位にすることでストレスを軽減することが複数の研究で明らかになっています。これにより間接的に目の疲れを取ることができます。
緑のリラックス効果に関する研究データ
- 心拍数の低下
2015年の研究によれば、緑の自然環境を5分間眺めるだけで心拍数が平均10%低下することが報告されています。 - ストレスホルモンの減少
2017年の研究では、緑豊かな環境で休憩を取った場合、ストレスホルモン(コルチゾール)が平均20%減少することが確認されています。 - 副交感神経の活性化
日本の研究によれば、森林浴を行うことで副交感神経活動が平均25%向上することが分かっています。
効果的な取り入れ方
緑を見る効果を最大限に引き出すために、以下の方法を取り入れてみましょう:
- 休憩中に緑を見る:5~10分程度、自然風景や緑の植物を眺める。
- デスクに緑を取り入れる:観葉植物を置き、日常的に緑を視界に入れる。
- 遠くの緑を見る:緑の植物だけでなく、外の自然を眺めることで遠くを見る習慣をつける。
ゴールデンポトスは週に1回くらいの水やりで育つ丈夫な植物なのでオススメです!私もデスクに置いています。
鍼灸と目の健康の関係
鍼灸は、視力そのものを直接改善する効果があるわけではありませんが、目の疲労や関連症状に対するケアとして注目されています。
鍼灸が目に与える効果
- 目の疲労軽減
鍼灸は血流を促進し、目の周りの筋肉をほぐすことで眼精疲労を和らげます。 - 自律神経の調整
鍼灸は副交感神経を優位にするため、目の不調やストレスを軽減します。 - ドライアイの改善
鍼灸が涙腺の働きを活性化し、ドライアイの症状を緩和する効果が期待されています。
まとめ
緑を見ることはリラックス効果をもたらし、ストレス軽減や副交感神経の活性化に役立つ一方で、視力回復や集中力向上に直接的な効果を与えるわけではありません。ただし、遠くを見る習慣が視力ケアに重要であるため、緑を通じて自然風景を見ることは目の健康維持に効果的です。
また、鍼灸は目の疲れや関連症状を軽減するサポートとして有効です。目の不調が気になる方は、日常生活の改善とともに鍼灸を取り入れることで、より健やかな目の健康を目指してみてはいかがでしょうか。
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