■レーシック後から続く不調に悩む20代男性
今回ご紹介するのは、レーシック手術を受けてから続く頭痛や目の不快感に悩まれていた20代男性のケースです。
2年前にレーシックを受け、視力は1.0前後まで回復。
しかし、手術から半年ほど経った頃から、頭痛や目の重だるさ、スッキリしない感じが出るようになったそうです。
眼科では「ドライアイ」と診断されましたが、目薬を使ってもなかなか改善が見られず、
「何か別の原因があるのでは…」と感じて来院されました。
■初回の様子(9/27)
お話を伺うと、頭痛の方が特に気になるとのこと。
仕事中や夕方になると頭が重く、集中しづらい日が増えていたそうです。
触診すると、首から肩、特に僧帽筋上部のコリが強く、
後頭部から側頭部にかけての緊張も見られました。
レーシック後の方に多いのが、目を守るための筋肉(眼輪筋や側頭筋)に過度な緊張が残るケースです。
この緊張が血流を悪くし、頭痛や目の重だるさにつながることがあります。
そこで、今回は「目まわりの血流改善」を目的に、
陽白(ようはく)-太陽(たいよう)というツボを使って軽い電気刺激(鍼通電)を行いました。
■2回目(10/4)
施術後2〜3日は頭痛が軽くなり、「火曜・水曜までは調子が良かった」とのこと。
ただし目のスッキリしない感じはまだ残る様子。
引き続き目まわりとこめかみ周辺の血流を促すように調整し、
攅竹(さんちく)というツボを追加して施術を行いました。
■3回目(10/12)
「少しスッキリする日が増えてきた」と前向きな言葉がありました。
夜になると側頭部が痛む日もありましたが、良い日と悪い日の波が出てきており、体が変化してきているサインです。
同じ施術方針で継続し、刺激量をやや控えめにして様子をみました。
■4回目(10/23)
「今週は少し戻った感じ」とのこと。
朝や午後に頭痛が出やすく、仕事の疲労も影響している様子でした。
体を触ると、首・肩のコリはまだ強め。
この日は、特に目のまわりの血流改善を中心に施術を行いました。
現在も週1回のペースで治療を継続中です。
■レーシック後の“目と頭の不調”とは?
レーシック後の不調は、角膜の問題だけでなく、
自律神経の乱れや筋肉のこわばりが関係していることがあります。
目の筋肉や首・肩まわりの緊張が続くことで、
血流や神経の働きが滞り、頭痛や「目の奥のつっぱり感」が出てしまうのです。
鍼灸では、こうした筋肉のこりや自律神経の乱れにアプローチし、
目や頭の“重だるさ”を和らげるサポートができます。
■まとめ
レーシック後に
- 頭痛が続く
- 目がスッキリしない
- 目の奥が重い
といったお悩みを抱える方は、意外と少なくありません。
鍼灸は、こうした**「原因がはっきりしない不調」**に対して、
体の内側からバランスを整えることができます。
少しずつ、体のリズムを取り戻していくように、
無理のないペースで治療を続けていくことが大切です。